私はお守りじゃありません! ~現代の大奥で婚約バトル!? 呪われた御曹司が「君は俺のお守りだ」と甘えてきます~
意外な結果が出たのは翌日だった。
一鈴は驚いてスマホをガン見した。
マナーの勉強が終わるとすぐにコスモに連絡し、病院に向かう。
面会時間ぎりぎりに病院に滑り込み、莉衣沙に会う。
「すごいですよ!」
一鈴は興奮して莉衣沙に言った。
「どうなってるの? 通知がうるさくて切ったわ」
莉衣沙の投稿がバズったのだ。猫が白目をむいて寝ている写真がウケたようだった。
「実家から送られた、ただの猫の写真よ? 少しは面白いかもしれないけど」
「見せて」
コスモが言い、一鈴は莉衣沙のバズった画像を見せた。
「猫ってこんな風に寝るんだ? あ、中辻龍之介も反応してるじゃん」
「見せて!」
莉衣沙がスマホを奪い取る。
「自分のスマホを見ればいいのに」
一鈴のつぶやきを無視して、莉衣沙は画面を見つめた。その目はきらきらと輝いている。
「私、無名の頃からファンなの!」
わいわいと話をしていたら、面会時間は終わりです、と看護師に放りだされた。
「莉衣沙さん元気になったみたいでよかった」
「お人よしだな」
コスモが苦笑して、一鈴はへへっと笑った。