家出少女の反抗
一瞬理解が追い付かなくて、「え?」となっていたのだけどお母さんが怒っている理由がわかった。
「潤さんが……私達のために必死に働いてくれてるのにっ……!!貴方は「証拠」も無しになんてそんな言いがかりをつけるの!!!」
ーーー「証拠」も無しになんてそんな言いがかりをつけるの!!!ーーーー
頭の中でリフレインするかのように、駆け巡る。
「証拠」……?
確かに私は潤とエッチしたっていう「証拠」は持ち合わせてない。
だけど、だけどね………お母さん。
違うでしょ?
大切な私ーーー貴方の娘なんだよね?
だったらまず、「え、それって……どうゆうこと?詳しく話を聞かせて頂戴」とか、例えまだ信じていなくても「ちょっと、まず落ち着きましょう。ご飯食べさせてから、話を聞くから」とかあやし方あるはずでしょ?
なのにどうして………否定から入ってよりによって一番出しにくい「証拠」を出さないと信用しないみたいな風になってるの?
私は、貴方の………「子供」ではないの?
お母さんが徐々にヒステリックになってゆき、「あんたなんか、最低よ!!!この場から出ていきなさい!!何で「証拠」もなしに潤さんにそんな八つ当たりするのよ!!」とクッションを投げられた。