家出少女の反抗
怪しげなホストに連れられて
悲しい気持ちも泣きながら走っていたら、いつぞやに消えて時計を見たら深夜の二時。
予定のないまま飛び出したのはいいけれど、当然行き当たりばったりだから泊まる宿も無くて。
………ギュルルルル。
お腹が空き、体が芯から冷えてゆく。
急いできたから、制服だし羽織るものもカーディガン一択。
荷物の中にガウンジャケットがあったかもしれない。
街灯の近くのベンチに座り、ガウンジャケットがないかと探していると。
「お嬢ちゃん。一人かい?」
嗄れた声が、かけられた。
だけど、無視した。
どうせこんな時間に声をかけてくる、オヤジはろくな事を考えてない。
「お嬢ちゃん、頼むよ!!十万円払うからさ!!相手してくんない?」
そのオヤジは私の両肩を掴み、覗き込むようにして顔を伺った。
気弱そうなでも目だけは雌を見るかのごとくギラギラ光ってて。
「ごめんなさい。私はそういうのじゃないんで。待ち人がいるんです」
これ以上話を進めないためにも、肩に乗っている手を振り払い丁寧にお断り。
するとオヤジはとんでもない剣幕に変わり、私の体をベンチに押し倒した。
「なーんて、手荒な真似すると思ったか?小娘?」
息をつくまま押し倒されて、両腕を掴まれる。