家出少女の反抗
「あっ!!さっきの女の子!?どう?住むって決めた?」
大きな目を輝かせながら、腕を掴むと愛は私を引き寄せくっついた。
ちょっと距離が近いな……。
「そ……そうですね。優さんいい人そうだし……他に出向くことないからここに決めました。」
「そっかー。よかった。あ、私はタメ語でいいよ!!呼名は愛で!!そうそうあなた名前は?」
いきなり呼び捨てを強要されて、困惑はしたが人間関係を深めるには、それしかなさそう。
仕方がない。
「えっと……霞。私も下の名前で読んでいいよ。愛って呼ばせてもらうね」
とりあえず作りなれない、笑顔を向けると愛は和んだように「安心だよ!!いい人で!!友だちができたー!!」と布団にダイブ。
この2人分の布団はきっと優が用意してくれたのだろう……。
でも……あれ?
愛の分はわかるけれど、どうしてもう一人分の布団が用意されてるんだろう?
ーーもう一人来客が来るって計算して、布団を買ったの?
「まさか」とその可能性を抹殺し、眠くなった体を休めるように横になる。
「ごめんね愛。私あなたと色々話して知りたいことがあるけれど、もう疲れて体が鉛の様に動かないから寝かせてもらうね」
「あぁ。全然いいよ。私も丁度寝ようと思ってたし」