家出少女の反抗

愛も沈み込むように、毛布を被りすやすやと寝息を立てた。


ーーというか、寝るの早くない!?



なかなか先の様子が読めない子だなと、半ば呆れているとふと愛のうなじに目が留まる。



そこに見えたのは紫色に肌が染まっているかの如く、腫れておりーー首の一部が痛々しく内出血をしていた。




見るからの様子に、優にやられているという感じではない。



ーーきっと家庭内事情絡みかもしれない。




きっと愛という少女も、複雑な事情を抱えてこの生活をしているのだろう。



彼女の背景を触れないように気おつけなければと確信を得て、私は深い眠りについた。





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