家出少女の反抗

怜音先生は相変わらず眠っており、起きる気配はない。




だけど、私は前より弱くない。





仲間もできたし、現実に立ち向かうことだって出来たのだから。





「怜音先生、私先生の事が好き」





やっと言えたこの言葉。





それはちょっとした、恋心で無機質な呟きだった。





だけど、そのほんの少しが大きな出来事に変わってゆく。




「か……すみ?」





怜音先生が薄っすらと返答し、目をゆっくり開けたのだ。





この先、怜音先生とどんな関係になるのかは検討はつかない。





だけど、どんな結末だろうと私は立ち向かってみせる。





「おかえりなさい。怜音先生」






「ただいま。霞」





ただ、ずっと一緒に手を握り続ける関係でありたいと願うのはわがままなのかもしれない。




だけど、今日くらいはいいよね?




神様ーーー。





fin
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