カフェラテプリンの呟き日記
 今週は作業所を休んでます。 なぜかって?
就労支援の意味を知らない仲良しこよしが幅を利かせているから。
 就労支援というのは遊び場じゃないんです。
しょうがないから仕事をさせてやってるわけでもないんです。
 いずれは就職してきちんとやっていってほしい。
そのために支援して訓練させてるわけです。
 それをね、いいことにして仲良しこよしが朝から遊んでいる。
そのことに誰も注意しないしやめさせようともしない。
だからぼくは自分から列を離れたわけです。
 先月からその兆しは見えていました。
 休み時間だけならまだしも、それは作業中にも広がって騒ぎが騒ぎを呼んでいく。
そこに職員まで入り込んでワーワーやり始めると周りが見えなくなる。
 (まずいな)と思ったぼくは警告した。
 でも現状はすぐには変わらない。
仲良しこよしはますますヒートアップしていく。
作業所であれば何処でも置きうる難しくて厄介な問題だ。

 作業所はいろんな障害を持った人たちが集まってくる。
腕が、足が、目が、耳が、、、。
 もちろん、パッと見ただけでは何処に障害が有るのか分からない人だってたくさん集まってくる。
 その人たちが仲良しで固まってしまうと厄介なんだ。
 他の障碍者を受け入れなくなるから。
自分たちだけで盛り上がっていると勘違いするから。
 それに職員も合わせてしまうからなおさらに厄介なんだよね。
 仕事もイベントも仲良しグループが牛耳るようになってしまう。
そうなると作業所は作業所ではなくなるんだ。
 実際に今月のイベントは仲良しグループの一人が中心になってやることが決まってしまった。
「こうするけどどうですか?」って職員が聞いてきたから「いいんじゃないの? 勝手にやってよ。」ってぼくは答えたんだ。
 不思議なことはね、その後で「来週からしばらく休むよ。」って言ったら大盛り上がりがいっぺんに静かになったこと。
 「休むの? 嘘でしょう?」って言いたそうな感じ。
 それくらいにショックを受けたのなら最初から考えろって言いたい。
 自分たちだけで大人げない盛り上がり方をして、休むって人が現れたらしゅんとしてしまう。
これではぼくだってどうしたらいいのか分からなくなるよ。

 仲良しグループが出来上がる前はすごく雰囲気が良かった。
作業中も普段はあんまり話さない人が「これをお願いします。」って頼みに来たりしてさ。
 昆布巻きを作る仕事をしてるからエプロンを掛けてるんだけど、作業が終わってエプロンをしまおうとしたら
「私が一緒にしまってあげる。」って言ってくれる人も現れた。
 職員もそれにはびっくりしてたなあ。
 それがいきなり変わったんだよね。 何が有ったんだろう?
 ぼくが何かやらかしたのか?
それだったら職員からも何か話が来るはず。
それは何も無い。
 いきなり仲良しグループが固まってしまった。
しかもそれが女子会だからなおさらに厄介。
 厳しく叱るわけにもいかないし、グチグチやってるわけにもいかない。
 そこでしばらく休むことにしたんだ。
 管理者から電話が掛かってきたから全てを話した。
 明日は22日。 出張から帰ってきた管理者が顔を出す日。
 まずは席を仲良しグループで固定させないことから改革が始まると思う。
これをやらないと大盛り上がりを止められない。
 就労訓練をしているわけだからね。
 実際に就職したら仲良しなんて言ってられないよ。
 やりたくない仕事だってやんなきゃいけないし、会いたくない人とも会わなきゃいけない。
そのストレスに耐えられなかったら仕事なんてやってけないよ。
ぼくもそうだった。

 老健時代、周りは仲良しグループで固まってしまっていた。
 毎日毎日、仲良しで集まっては飲んでる話も随分と聞かされたもんだ。
それがさ、辞職した日になっていきなり、誘いに来たんだ。
「せっかくだから飲みましょう。」って。
ぼくは無視して玄関を出た。 当たり前だよ。
これまでさんざんに無視しておいて最後の日だけ同僚だったなんて言われたくない。
 いろんな思いを抱えてここまでやってきた。
仲良しグループにはトラウマも有るしね。
 さあ、管理者が帰ってきて生まれ変われるかなあ?
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