ゾンビ化した総長に溺愛されて始まる秘密の同居生活
第6話 拠点へと
ゾンビパニック発生から3週間が過ぎた。未だにゾンビは街中を闊歩していて特効薬やワクチンも開発されていない。
テレビもゾンビのニュースしかしていない。だが、コマーシャルはぽつぽつと入るようになった。ライフラインは途切れてはいないが、たまに停電するようになった。少し不安定さが出始めている。
「果林、おはよう」
「多賀野くん、おはよう」
朝起きると、ベッド下で座って私が起きるのを待っていた勇人へ血を与えるのがルーティンになっている。血を与えるだけでなく、キスやハグなんかもする。
そして朝食を食べに2人でリビングに降りた時。いきなりインターホンが鳴る。
「誰?」
こんな朝早くになんでインターホンが鳴るのだろうか。ひょっとして父親でも戻って来たのかとモニター画面を見る。
「ん?」
モニター画面には白い防護服を着た人物が大量に映し出されていた。
「田中果林さんと多賀野勇人さんですよね? 桜風医療研究所です。ドアを開けてください」
(えっ? 何?)
「何でですか? 何しに来たんです?」
「おふたりには桜風医療研究所に来て頂きたい。荷物は最小限でお願いします。ああ、拒否権はありませんのでご了承ください」
(はっ? えっ、今から研究所に来いって?)
テレビもゾンビのニュースしかしていない。だが、コマーシャルはぽつぽつと入るようになった。ライフラインは途切れてはいないが、たまに停電するようになった。少し不安定さが出始めている。
「果林、おはよう」
「多賀野くん、おはよう」
朝起きると、ベッド下で座って私が起きるのを待っていた勇人へ血を与えるのがルーティンになっている。血を与えるだけでなく、キスやハグなんかもする。
そして朝食を食べに2人でリビングに降りた時。いきなりインターホンが鳴る。
「誰?」
こんな朝早くになんでインターホンが鳴るのだろうか。ひょっとして父親でも戻って来たのかとモニター画面を見る。
「ん?」
モニター画面には白い防護服を着た人物が大量に映し出されていた。
「田中果林さんと多賀野勇人さんですよね? 桜風医療研究所です。ドアを開けてください」
(えっ? 何?)
「何でですか? 何しに来たんです?」
「おふたりには桜風医療研究所に来て頂きたい。荷物は最小限でお願いします。ああ、拒否権はありませんのでご了承ください」
(はっ? えっ、今から研究所に来いって?)