ゾンビ化した総長に溺愛されて始まる秘密の同居生活
炊き込みご飯はやや濃い目の味付けだが塩辛さもなくむしろ甘みが感じられる。刻んだ鶏肉とにんじんと細かくささがきにされたごぼうが入っていて、これも飽きない味わいをしている。
「ごちそうさまでした」
(おかわりがあったら間違いなくしてる)
一息ついてナースコールのボタンを押した。5秒くらいでさっきの女性が入室してくる。
「では行きましょう」
「このままでいいんですか?」
いつもなら車いすと目隠し用の黒い布を持ってくるはずなのだが、彼女はどちらも手にしていない。しかも手ぶらだ。
「ええ、どうぞ」
(まじか……)
女性は踵を返し部屋から出ていく。そんな彼女の後を私は慌ててつけていくようにして部屋を出る。
「……こんな感じなのか」
部屋の外はいたって普通の入院病棟といった具合だ。両脇に一定間隔で部屋へとつながる扉がある。それ以外は特に変な要素は見受けられない。部屋の扉の右横には水色の小さな消毒液にマスクと手袋が入った箱が設置されている。
(普通の入院病棟と変わらないな。目隠しする必要があるのかどうかわからないくらい)
突きあたりまで真っすぐ進んで右側にある階段を降りると、また同じような光景が目に飛び込んでくる。
「こちらです。どうぞ」
「ごちそうさまでした」
(おかわりがあったら間違いなくしてる)
一息ついてナースコールのボタンを押した。5秒くらいでさっきの女性が入室してくる。
「では行きましょう」
「このままでいいんですか?」
いつもなら車いすと目隠し用の黒い布を持ってくるはずなのだが、彼女はどちらも手にしていない。しかも手ぶらだ。
「ええ、どうぞ」
(まじか……)
女性は踵を返し部屋から出ていく。そんな彼女の後を私は慌ててつけていくようにして部屋を出る。
「……こんな感じなのか」
部屋の外はいたって普通の入院病棟といった具合だ。両脇に一定間隔で部屋へとつながる扉がある。それ以外は特に変な要素は見受けられない。部屋の扉の右横には水色の小さな消毒液にマスクと手袋が入った箱が設置されている。
(普通の入院病棟と変わらないな。目隠しする必要があるのかどうかわからないくらい)
突きあたりまで真っすぐ進んで右側にある階段を降りると、また同じような光景が目に飛び込んでくる。
「こちらです。どうぞ」