瀬良くんが私を諦めない~年下の溺愛は甘すぎます!
気持ちに気づかせないでください。
「ねえ、そろそろ離してくれても…?」
「まだ早いです」
一緒に帰るなんてたいそうな約束をした私たちはなぜか手を繋いでいる。
いや、完全にわたしが悪いんだけどさ、
さっきから異常に心臓の音が大きい。
「じゃ、じゃあ、あそこの信号までね」
「うーん、まあそれで勘弁してあげます」
良かった…そう思ってるはずなのに、どこか寂しさを感じてる自分がいる。
これがどういうことか薄々気づいてるけど気づかないフリをしないといけないのは自分のせいだ。