冷徹な総長様がただの幹部(私)を溺愛してくる
「私、嫌いなんですよね。誕生日的に1歳も歳が離れていないくせに年上ぶる人間」
顔色一つ変えずに告白すると浬は押し黙った。
浬には申し訳ないけどここは譲るつもりはない。
リュックサックを背負い帰り始めると、2人も私に倣った。
そういえば誰かに年上ぶる人間が嫌いだって話したのは2回目でしたっけ。
──お前バカだなぁ?
あぁ忘れろ、出てくるな。
ニヤニヤとした嫌な笑みを浮かべながら見下ろしてくる、
アイツの顔なんて・・・!!
嫌なことを振り払うように、無理やり思考を切り替える。
私はもうあの頃にいない。
今いる場所はここだと再確認するように・・・──。