冷徹な総長様がただの幹部(私)を溺愛してくる
こうなったら・・・────。
「冴妃が俺ら呼び出すなんて珍しいな」
「なになに豹牙に言えないような相談事〜?」
恋愛経験豊富な浬と裕次郎さんに教わるしかない。
期間限定のお菓子をあげるからリビングまで来て欲しいというと、2人はすぐに釣れた。
念の為第二、第三の賄賂を用意していたが必要なかったみたいだ。
「・・・2人ってそれなりに遊んでますよね」
「いや俺、彼女出来てすっぱり辞めたから。浬と一緒にされるの無理」
「おい指さすな。まぁ遊んでるっちゃ遊んでるけど一応人は選んでるからな」
「今そこあまり論点じゃないんですけど」
じゃあなんだよ、と言わんばかりに2人の視線が突き刺さった。
それらから逃げるためというより、これから言うことの恥ずかしさに耐えかね、ソファの上でうずくまる。