冷酷執事の甘くて危険な溺愛事情
「加賀美~! もうわたし眠いから部屋行こう~? あっ、栖雲くんは柚禾ちゃんと同じ部屋なのでよろしく!」
実海ちゃんも加賀美くんも行っちゃって、残されたのはわたしと埜夜くんだけ。
「ゆずも寝る?」
「ね、寝ない……。徹夜する」
「……は? いや、いきなりなに言ってんの」
「だ、だって埜夜くんと同じ部屋で寝る……なんて。ドキドキしすぎて眠れない」
「…………」
「だ、だから、わたし寝ない……」
「そんなの俺が許すわけないし、俺がゆずのこと離すと思う?」
「わっ……」
埜夜くんが軽々しくわたしをお姫様抱っこ。
……で、そのまま寝る部屋へ。
ほ、ほんとに今日このまま埜夜くんと一緒に寝るの……?
しかも部屋のど真ん中には、大きなサイズのベッドがひとつ。