冷酷執事の甘くて危険な溺愛事情
幼なじみの帰国は波乱の始まり
ただいま夏休み真っ最中……のはずだったんだけど。
今日は特別に理事長さんと面談がある。
四ヶ月に一度くらいで、特進科のクラスの生徒が理事長さんと面談する機会が設けられる。
それで、今日がその面談の日。
面談といっても、そんなお堅い感じではなくて。
学園のテラスで、理事長さんとふたりでお茶をする……みたいな。
「羽澄さんとこうしてふたりでゆっくり話すのは、今回がはじめてかしら?」
「そうですね」
何度か軽く話したことはあるけれど。
面談っていったいどんな話をするんだろう。
ちょっと緊張する。
「羽澄さんにひとつ聞いてもいい?」