冷酷執事の甘くて危険な溺愛事情
「本当はもっと早く帰国する予定だったんだ。柚禾をひとりにさせないために」
再会をよろこんでくれてるのが、還琉くんの話し方や表情ですごくわかる。
「久しぶりに会ったけど……柚禾の可愛さは変わらないね」
「還琉くんは、もっとかっこよくなったね!」
幼い頃は、身長だってわたしと同じくらいだったのに、今はわたしが見上げないと還琉くんの顔が見えないほどに。
「柚禾にそう言ってもらえてうれしいな」
「なんか懐かしいね。こうしてふたりで話すの」
久しぶりすぎて、ちょっとぎこちなくなっちゃうけど。
「ずっと……ずっと柚禾に会いたかったんだよ」
「め、還琉く――」
「柚禾、僕と結婚しよう」
え、え……っ⁉︎
さらっととんでもないこと言わなかった⁉︎