冷酷執事の甘くて危険な溺愛事情


還琉くんのおうちは、和の大豪邸って感じで緑豊かな庭園や池もある。


それに、おじいさんの趣味が盆栽みたいで、庭園に盆栽がたくさん並べられてる。


案内された和室は畳のいい匂いがして、落ち着く空間。


「うれしいな。柚禾とこうして会うことができて」


還琉くんが少し古いアルバムを持ってきた。


そこには、幼い頃のわたしたちの写真がたくさん。


「あっ、これ。わたしと還琉くんが、こっそりどら焼き食べて怒られたときの写真だ」


「そうだね。僕のおじいちゃんの店にふたりでこっそり侵入したんだっけ」


「そうそう! 還琉くんのおじいちゃんの作るどら焼きすごく美味しかったの今でも覚えてるよ!」


懐かしいなぁ。

今までずっと、昔を振り返ることがあまりなかったから。


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