冷酷執事の甘くて危険な溺愛事情
最近の埜夜くんは、とっても糖度高め。
甘すぎて、わたしは毎日とっても大変。
そしてそのまま車で学園へ。
たしか今日って調理実習だっけ?
簡単に作れる料理だといいな。
……なんて、お嬢様学校を舐めてました。
「さ、さすがお嬢様学校……」
「柚禾ちゃん、どうしたの?」
「調理実習で焼き菓子とカヌレ作るって……」
いつもわたしの想像を容易に超えてくるんだけど!
おまけに、わざわざパリの一流パティシエを講師として呼ぶなんて。
お嬢様学校おそるべし……。
「わたしも作ったことないから一緒に頑張ろう~」
「実海ちゃん頼りにしてるよぉ……!」
実習はふたり組で、わたしは実海ちゃんと一緒。
実海ちゃんは普段からお菓子作りとかしてそうだし、頼りになる予感――。