冷酷執事の甘くて危険な溺愛事情


「んー、これはこのくらいでいっか!」

「えっ、分量ちょっと多いんじゃ」


「少しくらい大丈夫だよ~。混ぜちゃえばわかんないわかんない!」


実海ちゃんって、意外と大雑把だったり?


その様子をそばにいる加賀美くんが、やれやれって感じで見てる。


「わー‼︎ なんかべちゃってしてる‼︎」

「これは失敗なのかな」


「うーん、難しいね! わたしは作るより食べる専門だし~」


レシピ通りやってるのに、全然うまくいかない。


「はぁ~、もうわかんないから加賀美も手伝って!」


「実海お嬢様はいつもきちんと計量しないから失敗するんですよ」


「少しくらいならいいじゃん!」


「お菓子作りはその少しが大事なんですよ」


「こうなったら、パリに行って本場のカヌレ勉強するしかない‼︎」


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