冷酷執事の甘くて危険な溺愛事情
実海ちゃんの発想すごすぎる……。
わたしも埜夜くんに手伝ってほしいな……なんて、そばにいる埜夜くんをじっと見ると。
「ゆずも手伝ってほしいんだ?」
「うまくいかなくて」
わたしも埜夜くんの手を借りることに。
埜夜くんってばほんとにすごくて、レシピを軽く見ただけですぐ作り始めちゃう。
もちろん、わたしに教えながらだけど。
「埜夜くんって、苦手なこととかあるの?」
「そもそも苦手って意識しない」
「へぇ、すごいね! わたしも見習わなきゃ!」
「そんなすごくないし。それに……今の俺がいるのはゆずのおかげだから」
「それってどういう――」
「あ~! 柚禾ちゃんも栖雲くんに手伝ってもらっていい感じだねっ!」
「わわっ、実海ちゃんも順調?」
「うんっ! 加賀美が優秀なおかげでばっちり~!」