冷酷執事の甘くて危険な溺愛事情
まさかの執事トレード?
季節は秋に入って、気づけばもう十一月下旬。
すべての授業が終わって、帰りのホームルームが始まるときだった。
急にクラス内に飛び込んできた人がひとり。
「はーい、みなさーん! ちょっとの間、わたしの話を聞いてね~」
理事長さんだ。
いきなりどうしたんだろう?
「今からとあるイベントを開催しまーす!」
理事長さんって、勝手なイメージだけど突拍子もないこと言う人な気がするから。
この前のお嬢様かくれんぼのこともあるし。
今回はいったい何を――。
「その名も、執事トレードタイム!」
えっ、それって埜夜くんがわたしの執事じゃなくなるってこと?
「自分たちの関係を振り返るいい機会だと思ってちょうだい!」
クラス内のみんなも突然のことにざわざわしてる。
「あっ、もちろん期間限定でね! 期間は二週間! クジでお嬢様と執事の組み合わせを決めるから~」
こ、こんないきなり⁉︎ しかもクジで決めるなんて。