冷酷執事の甘くて危険な溺愛事情
「いつも埜夜に接してるみたいな感じで大丈夫だよ。学園でも屋敷でも堅苦しいと大変だよね。実海も似たような感じだから」
「え、そうなんだ!」
加賀美くんが実海ちゃんに話してるときは、いつも敬語だし。
てっきりお屋敷でもそんな感じなのかと思ってた。
あっ、でも夏休み海に行ったときは、普段のふたりの様子が見れたかな。
「にしても埜夜が心配だな。実海の自由な性格に振り回されてないといいけど」
「心配なのはほんとに埜夜くんだけ?」
「いや……実海のほうが心配だよ。俺がそばにいなくて平気とか言われたら、それこそ俺のほうがショックでぶっ倒れそうだし」
普段のふたりを見てたら、なんとなくわかる。
「加賀美くんって、実海ちゃんのこと好き、だよね?」
「それはどういう意味の?」
「恋愛的な意味で」