冷酷執事の甘くて危険な溺愛事情
お嬢様と執事
今日は英華学園の入学式。
朝、窓から入ってくるまぶしいくらいの光で目が覚めた。
ぐるりと部屋全体を見渡して、お嬢様になったのは夢じゃなかったことを実感。
おまけに。
「おはようございます、柚禾お嬢様」
「……っ! もうっ、ベッドに入ってこないで……!」
危険すぎる専属執事までつくことになって。
わたしの身の回りのお世話を、ぜんぶやってくれるのはありがたいけど。
毎朝起こしにくるとき、異常に距離が近いのは困る。
* * *
朝ごはんをすませて、制服に着替える。
ピンクを基調とした、とっても可愛いデザインの制服。