冷酷執事の甘くて危険な溺愛事情

明日から休みに入るので、二日間完全に埜夜くんとは会えなくなる。


埜夜くんは、いつもと何も変わらなさそうだけど、わたしは寂しい気持ちでいっぱいだ。


＊　＊　＊


そして迎えた日曜日。

お屋敷に誰か来たみたいで、加賀美くんが部屋に通してくれた。


誰が来たのかというと……。


「柚禾、久しぶりだね」

「め、還琉くん！　どうしたの？」


「せっかくの休みだから、柚禾と過ごしたいなと思って。よかったら僕とデートしない？」

「デ、デート⁉︎」


まさかのお誘いにびっくり。

すると、還琉くんの目線が加賀美くんに向いた。


「そういえば、柚禾の執事さん変わったの？」

「えっと、二週間限定でトレードしてて」


「へぇ、そうなんだ。それなら僕にとってチャンスかな」


「チャンス？」