冷酷執事の甘くて危険な溺愛事情


うぅ、わたし埜夜くんのこと好きすぎない?

もしかして、バレてたりする?


「眠い?」

「ううん、眠くないよ」


心配そうに、優しくわたしの肩を抱き寄せてくれる。


「もうちょっとだけ埜夜くんと一緒にいたい……」


埜夜くんが、わかりやすくピクッと動いた。

少し戸惑うような、深いため息も聞こえてきた。


「せっかく我慢してたのに」


わかりやすくわたしと距離を取った。

それがなんだか寂しく感じて、身体が勝手に動いてた。


「はぁ……いきなり抱きつくのダメだって」


「埜夜くんだって、いきなり触れてきたりするでしょ。おあいこだよ」


「ゆずがこんな甘えてくるの心臓に悪すぎるんだけど」


わがままかもしれないけど、まだ一緒にいたい。


ゆっくり顔をあげて、埜夜くんの瞳をちゃんと見た。


< 183 / 242 >

この作品をシェア

pagetop