冷酷執事の甘くて危険な溺愛事情
うぅ、わたし埜夜くんのこと好きすぎない?
もしかして、バレてたりする?
「眠い?」
「ううん、眠くないよ」
心配そうに、優しくわたしの肩を抱き寄せてくれる。
「もうちょっとだけ埜夜くんと一緒にいたい……」
埜夜くんが、わかりやすくピクッと動いた。
少し戸惑うような、深いため息も聞こえてきた。
「せっかく我慢してたのに」
わかりやすくわたしと距離を取った。
それがなんだか寂しく感じて、身体が勝手に動いてた。
「はぁ……いきなり抱きつくのダメだって」
「埜夜くんだって、いきなり触れてきたりするでしょ。おあいこだよ」
「ゆずがこんな甘えてくるの心臓に悪すぎるんだけど」
わがままかもしれないけど、まだ一緒にいたい。
ゆっくり顔をあげて、埜夜くんの瞳をちゃんと見た。