冷酷執事の甘くて危険な溺愛事情


きちんと伝えないといけない……わたしの今の気持ちを。


すると、還琉くんの目線が埜夜くんに向いた。


「柚禾のところに戻ってきたんですね」

「……はい。お久しぶりです」


「僕としては、あのまま柚禾から離れてもらうほうが都合よかったんですけどね」


「…………」


「そうだ、柚禾。今から僕とテラスで少し話さない?」


還琉くんに手を取られる寸前、埜夜くんがそれを阻止した。



「還琉様、外は今とても寒いです。柚禾お嬢様の体調を気にしていただけたらと」


「それじゃあ、柚禾とふたりで話をさせてくれる? もちろん、柚禾のことを考えて外には連れて行かない」


「…………」


「執事のキミには少し外してほしいんだ」


「……柚禾お嬢様はどうしたいですか?」

「え、あっ、わたしは……」


< 187 / 242 >

この作品をシェア

pagetop