冷酷執事の甘くて危険な溺愛事情
「やっぱりそうよね~!」
相変わらず、この場の空気はピリピリしてる。
理事長さんも何かを察したのか、埜夜くんと還琉くんを交互に見てる。
「あらあら、なんだか穏やかではなさそうね」
「僕が柚禾を幸せにするって、彼に断言したんです」
「栖雲くんはそれに納得してるの?」
「…………」
「執事の立場があるから、今は何も言えないってところかしら」
理事長さんが、何かを考えるそぶりを見せてる。
そして何かを思いついたのか、ポンッと手を叩いた。
「なんだか丸くおさまらなさそうね~。それなら、どちらが羽澄さんのことを理解してるか、勝負してみるのはどう?」
「面白そうですね。僕はその勝負受けますよ。ただし、僕が勝ったら彼には柚禾の執事を辞めてもらう」