冷酷執事の甘くて危険な溺愛事情
特進科はお嬢様のみが入れて、専属の執事がひとりつく特別な学科。
「特進科のクラスは少人数で、日本を代表する旧財閥の名家の集まりだから」
なんでも、後継者にふさわしい教育カリキュラムが組まれているんだとか。
しかも特進科にだけ、小等部から高等部まであるみたい。
「高等部からの入学はゆずだけだから」
「うぅ……なんかお腹痛くなってきた」
ちなみに、埜夜くんもわたしと同じ高校一年生。
埜夜くんは、わたしと一緒に特進科のクラスで執事の勉強をするみたい。
そして、あっという間に学園に到着。
「先に理事長に挨拶しに行くから」
埜夜くんに案内されて理事長室の中に入ると、スーツを着た女の人がいきなり飛びついてきた。