冷酷執事の甘くて危険な溺愛事情

「俺いまゆずが足りないんだけど」

「んんっ……」


顎をクイッとあげられて、そのまま唇が塞がれた。


前にしたキスより何倍も甘くて、唇が触れてるだけでドキドキする。


「ゆず……唇ギュッてしないで」

「ぅ……ん」


角度を変えながら、キスがどんどん深くなっていく。

ずっと唇が触れたまま……一度も離れない。


これ、どうやって息したらいいの……っ？


「や、よ……く……んっ」

「……ん？」


「ふぅ……くる、しい……」


「少し口あけて」

「ん……っ」


言われるがまま口をあけたけど、唇は触れたままだから。


あんまり酸素が回らない。

頭もふわふわして、これ以上は無理……っ。


「も……う、限界……っ」


埜夜くんの胸をポカポカ叩くと、ゆっくり唇が離れていった。


息が乱れたわたしと、余裕そうな埜夜くん。