冷酷執事の甘くて危険な溺愛事情
「そりゃもちろん! 栖雲くんが柚禾ちゃんしか見てない一途さがよきだよ!」
実海ちゃんに、やっと埜夜くんとのことが報告できた。
「柚禾ちゃん可愛いし。栖雲くんは柚禾ちゃんにメロメロだもんね」
「メロメロ⁉︎ なんかそれはちょっと違う気がする」
「だって、栖雲くんって普段クールなのに、柚禾ちゃんを見てるときだけ目がハートになってるよ!」
実海ちゃんが見てる埜夜くんっていったい……。
すると、ちょうど埜夜くんと加賀美くんが戻ってきた。
ふたりとも理事長室に呼ばれていたみたい。
「あっ、加賀美戻ってきた~! おかえり――わわっ」
「っと、危ないですよ」
転びそうになった実海ちゃんを、加賀美くんが見事にキャッチ。
「また転びそうになっちゃった」
「実海はドジだから心配が絶えない」