冷酷執事の甘くて危険な溺愛事情



高等部からはわたしだけだから、馴染んでいけるか心配……。


「あー! あなたが今日から入ってくる子⁉︎」

「え?」


「わたし景梛(かげな)実海(みうみ)っていうの! 仲良くしてくれたらうれしいなっ!」


「あっ、えぇっと、羽澄柚禾です!」


小柄でお人形さんみたいで、女の子らしさ全開。

肩につくくらいのふわっとした髪は、ゆるく巻かれていて、ぱっちりした瞳にぷっくりした唇。

笑顔がとっても可愛いし、明るくて話しやすい雰囲気の子だなぁ。


「柚禾ちゃんかぁ~。お名前とっても可愛いね!」

「み、実海ちゃんも可愛いよ!」


「えぇ~、ほんとに? うれしいなぁ!」


実海ちゃんみたいな子がいてくれてよかった。

あ、でもこのクラスにいるってことは。


「実海ちゃんもお嬢様ってこと、だよね?」

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