冷酷執事の甘くて危険な溺愛事情
「ドジじゃないよ! しっかりしてるのに~!」
「はいはい。ほんと実海は危なっかしいから放っておけないな」
ふたりも、いつか進展あるのかな……なんて思ったり。
いつも通り午前中の授業がすべて終了。
お昼休みは実海ちゃんとごはんを食べるけど、今日は用事があるみたい。
なので、埜夜くんと屋上で食べることにした。
「冬だけど、お昼は結構あたたかいんだね」
「風邪ひくかもしれないから、あんま長い時間いるの禁止ね」
わたしと埜夜くん以外誰もいない。
ふたりで並んで座れるサイズのベンチに座った。
「ん、これ。寒いから」
「わっ、ブランケットだ! ありがとう!」
わたしが寒くないようにって用意してくれた。
こういうところ、やっぱり執事として完璧だなぁ。
「……って、埜夜くんなんか近いよ!」
「そう?」