冷酷執事の甘くて危険な溺愛事情
コクッとうなずくと、埜夜くんはとっても危険に甘く笑うの。
「ゆずの可愛い声……聞かせるわけないじゃん」
「ひぁ……ぅ」
「だから俺が塞いであげる」
それから埜夜くんが満足するまでずっとずっと、甘いキスは止まらなくて。
「ちゃんと声我慢して」
「だって、埜夜くんが甘くする……から」
「俺だけに聞かせて。ゆずの可愛い声」
こんな甘いの続いたら、心臓どうにかなっちゃいそう。
* * *
ここ数日、学年最後のテストに向けて毎日勉強ばかり。
そもそも英華学園は、レベルが高すぎて授業についていくだけでも大変。
入学した頃よりは慣れたけど、やっぱりテスト週間はしっかり勉強しないといけない。
「柚禾ちゃん大丈夫?」
「わたしも実海ちゃんみたいに余裕がほしいよぉ……」
普通科目の他に実技のテストもあるし。