冷酷執事の甘くて危険な溺愛事情
「んー、わたしのおじいちゃんがちょっとすごいのかな~」
すると、いきなり実海ちゃんのそばに執事服を着た男の子が現れた。
「実海お嬢様のおじい様は、日本を代表する庭園デザイナーでもあります」
ちょっとどころか、日本を代表するってかなりすごくない……⁉︎
「ご挨拶遅れて申し訳ございません。わたくし実海お嬢様の専属執事――加賀美爽斗と申します」
あ、やっぱり実海ちゃんの執事さんだったんだ。
センター分けの黒髪に、切れ長の目とスッと通った鼻筋。
埜夜くんに負けないくらいの容姿の持ち主だ。
「んー、もう加賀美はお堅いんだよ! そういう紹介いらないから~」
実海ちゃんはお嬢様だけど、それを鼻にかけてるわけでもなく、気取ってる感じもない。