冷酷執事の甘くて危険な溺愛事情


気づいたら、埜夜くんの周りにいた女の子たちみんないなくなってた。


「あー、あれならどっかいったけど」

「あ、そうなんだ」


「いちいち相手するの疲れるし。ってか、会話するのも無駄だし面倒」


なんか埜夜くん塩対応だ。

いつもと態度が全然違う。


そんな埜夜くんが、わたしのそばにいてくれる理由ってなんだろう?


羽澄家の後継者がわたしで、たまたま仕えることになったから?

それとも、他に何か理由があるのかな。


* * *


夜寝る前、埜夜くんがわたしの部屋を出る寸前のこと。


「埜夜くんは女の子に興味ないの?」

「急にどうした?」


ベッドの上でクッションを抱えながら、なんとなく口にしてた。


なんでこんなこと聞いたんだろう?

自分でもわからない。


< 32 / 242 >

この作品をシェア

pagetop