冷酷執事の甘くて危険な溺愛事情


な、なんてテキトーな……

また埜夜くんに心配かけることになるんじゃ……?


「わたしはいったんここを離れるわね! あっ、ちなみにこの部屋の鍵は外からじゃないと開かないから~」


「えぇ⁉︎」

じゃあ、埜夜くんに見つけてもらうまで外に出られないってこと⁉︎


「でも安心して! 一時間後には自動でロックが解除されるから!」

「え、ちょっ……」


「あと何かあれば、そこに理事長室だけに直接つながる電話があるから~。それ使ってちょうだいね」


なんて破天荒な理事長さん……。

去り際にバイバイって手を振って、ハイテンションなまま部屋を出ていっちゃったし。


さてどうしよう。

わたしがここにいるのは誰も知らないし。


お嬢様と執事の絆を試すためって、理事長さんは言ってたけど。


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