冷酷執事の甘くて危険な溺愛事情
もはや当たり前のような感じで会話が成立してるけど、わたしにとっては舞踏会があること自体が驚き。
そばにいる埜夜くんをじっと見ると。
「柚禾お嬢様ももちろん参加ですよ」
ドレスを着て舞踏会……一難去ってまた一難……。
* * *
そしてこの日から、舞踏会に向けて学園のホールでレッスンがスタート。
舞踏会当日はドレスだけど、練習のときは制服のまま。
でも、足元だけは慣れるようにって、練習用のヒールが用意されたんだけど。
「こんなヒールで踊ったら足グキッてなるよ!」
「大丈夫です。わたしがフォローいたします」
これは踊る以前の問題では⁉︎
今も埜夜くんに支えてもらって、やっと立ててるくらいだし。
こんな調子で大丈夫なのかな。