冷酷執事の甘くて危険な溺愛事情
いつもお世話になってばかりだし、風邪をひいたときくらい力にならないと!
というわけで、埜夜くんがいるであろう部屋へ。
寝てるかな? こっそり中に入ると。
「……なに、そこにいるのゆず?」
うわぁ、埜夜くんの察知能力すごい。
「そ、そうだよ。心配だから来たの」
ベッドに横になって、顔が真っ赤な埜夜くん。
熱が高いせいもあって、すごくしんどそう。
こんな弱った姿を見たら、ますます心配になる。
「埜夜くんの看病しようと思って!」
「……俺のことはいいから、おとなしくして」
めちゃくちゃ迷惑そうだし、なんか嫌そう。
わたしは埜夜くんのことが心配なのに。
「じゃあ、今だけ限定でわたしが埜夜くんの執事になる!」
「……却下」
うーん……なんか冷たくない?