冷酷執事の甘くて危険な溺愛事情
「わわっ、ごめんね」
すぐどかなきゃ……!
「ゆずさ……もうそれわざとやってる?」
「えぇっと、これは……」
「俺のことどうしたいの、殺したいの?」
「え、え?」
あれ、なんか離してもらえない。
埜夜くんの手が、わたしの腰に触れてる。
「俺が男だってわかってんの?」
「わ、わかってる……よ」
「じゃあ、危機感なさすぎ」
ぐるんと視界が半回転。
真上に埜夜くん、背中はベッド。
物欲しそうな……埜夜くんの熱い瞳。
「ね……ゆず」
唇が触れるまで、あとほんのわずか……熱い吐息がかかって、それすらにもクラクラしちゃう。
「そんな可愛い顔すんのほんとずるいよ」
「……んんっ」
「もうやめない……俺が満足するまで相手して」
触れた唇の熱が、一気にぶわっと広がって。