蜜月溺愛心中
「さあ、行こう」
「はい」
椿の想いなど知らず、清貴は玄関の扉を開ける。しかし家を出た刹那、何の躊躇いもなく清貴と椿の手は重なり合い、絡め合う。
「いい天気だな」
「はい。いいお出掛け日和です」
駐車場まで手を繋いだまま二人は歩く。これから菜月たちと行くのは遊園地だ。青空が広がる下、アトラクションを楽しむ人々で賑わっているだろう。
待ち合わせ場所で菜月たちと合流し、菜月たちが清貴の車に乗り込む。その中に姫乃の姿はなく、椿は安堵した。
車内ではそれぞれの高校時代の話で盛り上がり、清貴の知らない一面に椿は胸を高鳴らせていた。当の本人は、暴露した翔太を「あとで絶対に後悔させてやろう!」と睨み付けていたが……。
高速道路に乗り、二時間弱。遊園地が見えてきた。ジェットコースターと観覧車が目立っており、椿の胸が弾んでいく。
「遊園地なんて何年ぶりだろ?楽しみ!」
車から降りると蘭がはしゃぎ、仁が「チケットを買わないとな」と言いながらチケット売り場へと歩いて行こうとする。その時だった。
「みんなの分、買っておいたわよ」
横から声が響いた。椿の心に緊張が走り、まるで壊れかけのロボットのようにゆっくりとしか首を動かせない。視界に映ったのは、間違いなく姫乃だった。水族館の時と同じように露出の多い格好をしている。
「姫乃、どうしてここに!!」
「はい」
椿の想いなど知らず、清貴は玄関の扉を開ける。しかし家を出た刹那、何の躊躇いもなく清貴と椿の手は重なり合い、絡め合う。
「いい天気だな」
「はい。いいお出掛け日和です」
駐車場まで手を繋いだまま二人は歩く。これから菜月たちと行くのは遊園地だ。青空が広がる下、アトラクションを楽しむ人々で賑わっているだろう。
待ち合わせ場所で菜月たちと合流し、菜月たちが清貴の車に乗り込む。その中に姫乃の姿はなく、椿は安堵した。
車内ではそれぞれの高校時代の話で盛り上がり、清貴の知らない一面に椿は胸を高鳴らせていた。当の本人は、暴露した翔太を「あとで絶対に後悔させてやろう!」と睨み付けていたが……。
高速道路に乗り、二時間弱。遊園地が見えてきた。ジェットコースターと観覧車が目立っており、椿の胸が弾んでいく。
「遊園地なんて何年ぶりだろ?楽しみ!」
車から降りると蘭がはしゃぎ、仁が「チケットを買わないとな」と言いながらチケット売り場へと歩いて行こうとする。その時だった。
「みんなの分、買っておいたわよ」
横から声が響いた。椿の心に緊張が走り、まるで壊れかけのロボットのようにゆっくりとしか首を動かせない。視界に映ったのは、間違いなく姫乃だった。水族館の時と同じように露出の多い格好をしている。
「姫乃、どうしてここに!!」