蜜月溺愛心中
「わぁ、可愛い……」
椿は思わず呟いていた。普段使いするものとは違い、耳のついたカチューシャはどこか特別に見える。
「椿、つけるか?カチューシャ」
清貴が椿の視線を辿り、訊ねる。蘭は「しまった」と言いたげな顔を見せた。椿は首を横に振る。
「可愛いですけど、つけて歩くのはちょっと恥ずかしいです……。見てるだけで充分です」
梓ならば真っ先にカチューシャを買ってつけていただろう。椿は「可愛い」とは思うものの、「ほしい」とは思えなかった。
「みんなはカチューシャつける?」
仁の問いに、姫乃を除く全員が首を横に振る。姫乃がどこか悔しげな顔をする中、菜月が言った。
「姫乃。カチューシャほしいなら、買っておいで。私たちは何に乗りたいか話し合うから」
「〜ッ!もういいわよ!」
姫乃は腕を組み、椿たちに背を向ける。「怒っています」と言いたげな態度だ。しかし、誰も気に留めることなく清貴が遊園地のパンフレットを広げる。
「最初にどこに行こうか?」
椿は思わず呟いていた。普段使いするものとは違い、耳のついたカチューシャはどこか特別に見える。
「椿、つけるか?カチューシャ」
清貴が椿の視線を辿り、訊ねる。蘭は「しまった」と言いたげな顔を見せた。椿は首を横に振る。
「可愛いですけど、つけて歩くのはちょっと恥ずかしいです……。見てるだけで充分です」
梓ならば真っ先にカチューシャを買ってつけていただろう。椿は「可愛い」とは思うものの、「ほしい」とは思えなかった。
「みんなはカチューシャつける?」
仁の問いに、姫乃を除く全員が首を横に振る。姫乃がどこか悔しげな顔をする中、菜月が言った。
「姫乃。カチューシャほしいなら、買っておいで。私たちは何に乗りたいか話し合うから」
「〜ッ!もういいわよ!」
姫乃は腕を組み、椿たちに背を向ける。「怒っています」と言いたげな態度だ。しかし、誰も気に留めることなく清貴が遊園地のパンフレットを広げる。
「最初にどこに行こうか?」