蜜月溺愛心中
「わぁ〜!」

まるで子どもがはしゃいでいるかのように、椿の口から声が出て行く。ただ楽しくてたまらない。清貴も声を出しながら笑っていた。

「あはは!」

コーヒーカップがゆっくりと止まっていく。もうおしまいなのかと椿は驚いてしまった。一瞬と思えるほど、楽しい時間だった。

「椿、いい顔をしていたぞ」

コーヒーカップが止まった後、清貴が椿の頰に触れながら言う。椿は「そうですか?」と驚いた後、清貴に笑いかける。

「清貴さんも素敵な笑顔でした!」

清貴の顔が赤く染まる。それに釣られるように、椿の顔も染まっていった。それを見て仁がニヤニヤしながら近付いてくる。

「新婚さんは熱いね〜。俺も二人みたいにイチャイチャできる恋人がほしいな」

「清貴、次は私が椿ちゃんと一緒にアトラクション乗りたい!」

椿の腕が菜月にグイッと引かれ、清貴の隣から攫われた。突然のことに椿が「えっ?えっ?」と戸惑っていると、「菜月ずるい!私も椿ちゃんと乗りたい!」と反対の自由な腕に蘭が抱き付いてきた。

「あっ、えっと、その……」
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