蜜月溺愛心中
椿は拳を握り締め、息をゆっくりと吐く。少しだけ姫乃に対する恐怖が薄れた気がした。また恐怖が濃くならないうちに、椿は口を開く。
「……確かに、姫乃さんの言う通り私は遊園地などに来たことがありません。ブランド品を知ったのも最近のことですし、お化粧をするようになったのも清貴さんと出会ってからです。ですが、結婚というものはその人と過ごした時間など関係ないと私は考えています。清貴さんが誰を選ぶか、ただそれだけです」
「何を偉そうに!清貴のお金目当てなんでしょ!?その服もバッグも何もかも、清貴に買ってもらったんでしょ!?」
「そうですね。これは、清貴さんがプレゼントしてくれたものです。でも私は、清貴さんのお金が目的で結婚したわけではありません!」
始まりは、あまりにも唐突すぎた。一日も「恋人」という期間がないまま、ただお互いの利益のために結婚をした。しかし今、椿の中には違う感情が溢れている。
「清貴を私によこしなさいよ!私の方が清貴だって嬉しいと思うわ。だって私はあんたにない美貌があるもの。この顔のおかげで、大きな会社の受付嬢をやれてるのよ?色んなエリート社員にモテモテなのよ?そんな女の方がいいに決まってるじゃない!清貴は私のものよ!」
「……確かに、姫乃さんの言う通り私は遊園地などに来たことがありません。ブランド品を知ったのも最近のことですし、お化粧をするようになったのも清貴さんと出会ってからです。ですが、結婚というものはその人と過ごした時間など関係ないと私は考えています。清貴さんが誰を選ぶか、ただそれだけです」
「何を偉そうに!清貴のお金目当てなんでしょ!?その服もバッグも何もかも、清貴に買ってもらったんでしょ!?」
「そうですね。これは、清貴さんがプレゼントしてくれたものです。でも私は、清貴さんのお金が目的で結婚したわけではありません!」
始まりは、あまりにも唐突すぎた。一日も「恋人」という期間がないまま、ただお互いの利益のために結婚をした。しかし今、椿の中には違う感情が溢れている。
「清貴を私によこしなさいよ!私の方が清貴だって嬉しいと思うわ。だって私はあんたにない美貌があるもの。この顔のおかげで、大きな会社の受付嬢をやれてるのよ?色んなエリート社員にモテモテなのよ?そんな女の方がいいに決まってるじゃない!清貴は私のものよ!」