「お姉ちゃんみたいなもんだし。」【完】
なんとかこたくんを叩き起こして、今日もなんとか登校中
「ふぁ〜ねみぃ」
両手をブレザーに突っ込んで、眠たそうにあくびをする横顔は相変わらず美しい。
「眠たいねぇ」
私も眠たいよ。ああ、早く帰りたいなぁ。
「…あんたたちいつもそんなゆるふわテンションで登校してるのね」
久しぶりに一緒に登校した円は私たちのゆるい雰囲気に呆れ気味
こたくんはね、なんかマイナスイオンが出てるんじゃないかってくらいのんびりしてるからね。
「あー、気が重い」
こたくんが突然そんなことを言い出すなんて珍しい
「どうして?」
「昨日、クラスの子に告白されたんだよ。丁重にお断りしたんだけど、号泣されて」
…告白されたんだ。ちくっと胸が痛む。