クズなアイツが惚れたなら、(旧・プレイボーイが落ちるまで)
あいつら、いつまでいんだよ。
もう軽く1時間は過ぎてる。
突っ立っていた俺がばれるのに時間はかからなかった。
「夜市くん…?」
梅野が気づいて不思議そうな顔をする。
その横で梅野に布瀬と呼ばれていた男もこっちを振り向いて俺を見た。
「よう」
「どうしたの? 忘れもの?」
「いや……梅野に話あって」
「えっ、わたしに?」
「あぁ」
なに?と普通に聞いてくる梅野。
この男もいる前で俺に国語の成績が悪いから教えてほしいって言えってのか。
そう思いもしたけど、事情を知らないんだからつべこべ言ってもしょうがないと思い、話すことに決めた。
「期末の範囲分、俺に国語教えろ」
「……え?」
「だから、国語教えろって」
「えー」
「えーじゃねえだろ」
「夜市くん、せめて教えてでしょ、教えろってなんでそんな上からなの」