惑わし総長の甘美な香りに溺れて
「おう、おはよう。朝から一人で読書とか、ホント地味だな藤沼は」
けれど、加藤くんは見た目のクールっぽさが壊れそうなくらい気安い態度で失礼なことを口にする。
まあ、地味なのは事実なんだけど。
「もう、久斗。私の大事な親友に失礼なこと言わないで」
「でも事実だろ? 景子だって藤沼のこと本当はかわいいのにっていつも不満言ってんじゃん」
「それはそうなんだけど……」
注意してくれた景子だけれど、加藤くんの反論に言葉を濁す。
申し訳なさそうにチラッと見てくる景子に私は困り笑顔を向けた。
小さいころのちょっとした事件が原因で地味に徹することにしている私。
そうしようと決めたのは私なんだけれど、そのちょっとした事件のとき一緒にいた景子は自分にも責任があるって思っているみたい。
景子が気にする事じゃないのに……。
「まあまあ、私は自分で決めてこれでいいって思ってるんだから」
「そうだとしても……萌々香、本当にずっとこのままでいいって思ってる?」
今度は仲裁に入った私へ景子からの苦言が入る。
けれど、加藤くんは見た目のクールっぽさが壊れそうなくらい気安い態度で失礼なことを口にする。
まあ、地味なのは事実なんだけど。
「もう、久斗。私の大事な親友に失礼なこと言わないで」
「でも事実だろ? 景子だって藤沼のこと本当はかわいいのにっていつも不満言ってんじゃん」
「それはそうなんだけど……」
注意してくれた景子だけれど、加藤くんの反論に言葉を濁す。
申し訳なさそうにチラッと見てくる景子に私は困り笑顔を向けた。
小さいころのちょっとした事件が原因で地味に徹することにしている私。
そうしようと決めたのは私なんだけれど、そのちょっとした事件のとき一緒にいた景子は自分にも責任があるって思っているみたい。
景子が気にする事じゃないのに……。
「まあまあ、私は自分で決めてこれでいいって思ってるんだから」
「そうだとしても……萌々香、本当にずっとこのままでいいって思ってる?」
今度は仲裁に入った私へ景子からの苦言が入る。