惑わし総長の甘美な香りに溺れて
そういえばさっき私に『あんま見んなよ』と言った陽はすぐ後にこの銀髪さんにアイコンタクトしてた。
もしかして陽の指示ってことかな?
長身の銀髪さんについて行きながら、陽の優しさに胸がトクンと優しく鳴った。
さっき怖いと思ったばかりなのに、こんなちょっとしたことで嬉しいって思うなんて……。
あんな風に怖いところがあっても、やっぱり私は陽が好きなのかもしれないって思った。
ホールを出て、丁度反対側にある小部屋に案内された。
銀髪さんは私にソファーの一つに座るよううながすと、置かれていたポットや茶葉を使って手際よく紅茶を淹れてくれる。
見た目は怖いのに丁寧に淹れていて、なんだか意外だなと思いながら見ていると、ふわりとストロベリーローズの香りが広がる。
「わっ、とても良い香り」
私の好きな薔薇の香りと甘酸っぱいストロベリーの香りに、思わず声を上げてしまった。
さっきから緊張してばかりだったから、落ち着く香りにゆっくり肩の力を抜く。
そんな私に銀髪さんは僅かに微笑んだ。
「そうか、それは良かった。花の香りの紅茶は嫌いな奴もいるからな」
そう言いながら私にティーカップを差し出してくれた彼は、自分のカップにも紅茶を淹れると私の向かい側に座って紅茶の香りを楽しんでいた。
私もせっかく淹れて貰ったんだからって香りを楽しみながらカップに口をつける。
ほんのり感じる甘酸っぱさと薔薇の香りを楽しんでいると、銀髪さんがまず名乗ってくれた。
もしかして陽の指示ってことかな?
長身の銀髪さんについて行きながら、陽の優しさに胸がトクンと優しく鳴った。
さっき怖いと思ったばかりなのに、こんなちょっとしたことで嬉しいって思うなんて……。
あんな風に怖いところがあっても、やっぱり私は陽が好きなのかもしれないって思った。
ホールを出て、丁度反対側にある小部屋に案内された。
銀髪さんは私にソファーの一つに座るよううながすと、置かれていたポットや茶葉を使って手際よく紅茶を淹れてくれる。
見た目は怖いのに丁寧に淹れていて、なんだか意外だなと思いながら見ていると、ふわりとストロベリーローズの香りが広がる。
「わっ、とても良い香り」
私の好きな薔薇の香りと甘酸っぱいストロベリーの香りに、思わず声を上げてしまった。
さっきから緊張してばかりだったから、落ち着く香りにゆっくり肩の力を抜く。
そんな私に銀髪さんは僅かに微笑んだ。
「そうか、それは良かった。花の香りの紅茶は嫌いな奴もいるからな」
そう言いながら私にティーカップを差し出してくれた彼は、自分のカップにも紅茶を淹れると私の向かい側に座って紅茶の香りを楽しんでいた。
私もせっかく淹れて貰ったんだからって香りを楽しみながらカップに口をつける。
ほんのり感じる甘酸っぱさと薔薇の香りを楽しんでいると、銀髪さんがまず名乗ってくれた。