僕の秘書に、極上の愛を捧げます
「翔子の服も・・・・脱がすよ」

私に軽く覆いかぶさり、耳元でそう囁く。
彼の左手は私の右手と指を絡め、もう一方の手でブラウスのボタンをひとつずつ外していく。

されるがまま、気づけばキャミソールやブラジャーも取り去られ、ベストやシャツを脱ぎ捨てた彼と肌を触れさせていった。

「・・・・っ・・はぁっ・・」

彼の指が、唇が、吐息が、舌の感触が。
私の身体に熱を帯びさせながら、身体だけじゃなく気持ちの奥までじっくりと溶かしていく。

「・・ぁ・・っ・・・・ぁぁ・・」

「翔子・・もっと声が聞きたい・・」

徐々に彼の手が脚に下りていく。
そこに触れられたら、何か言い訳しなければならないほどに潤っている場所があるのに・・。

どうしよう・・もう抑えがきかない。
思わず、身体にぎゅっと力を込めた。

「翔子? そんなに力を入れないで。もっと俺に委ねていいよ・・どんな翔子も受け止めるから」

「・・恭・・・・ぁぁっ・・」

潤みきった場所に指が侵入し、彼の腕の中で弾けてしまった私の理性。
そして情欲を含んだ、それでいて慈しむような彼の視線。

見つめられるだけで、吐息が漏れてしまう。

「・・ふ・・ぅっ・・」

「はぁ、ダメだな」

そう呟くと、彼が苦笑いして指の動きを止めた。

「・・どう・・したの?」

「あ・・うん、佐伯の言う通りだなって呆れてる。もっとゆっくり触れていたいのに、もう・・その・・欲しくてたまらないんだ」

佐伯さんの言う通りだとすると、余裕が無い・・ということだろうか。

『こんなふうに余裕の無い成宮を見るのは初めてだよ。ものすごく好きなんだろうね』



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