僕の秘書に、極上の愛を捧げます
Side 恭介
「じゃあ・・CEOによろしく」
俺は理紗をタクシーに乗せ、そう伝えた。
「分かったわ。恭介、本当にいいのね?」
「ああ。何度も言わせるなよ」
「良かった・・。日本まで追いかけてきたかいがあったわ」
ドアが閉まり、宿泊先のホテルへ向かうタクシーを見送りながら俺はグシャっと前髪を崩す。
疲れた・・。
でも、良かったよな。
疲労を感じて目を閉じると、彼女の表情が次々と浮かんでくる。
きっと、訳が分からずにいろいろ考えているはずだ。
今すぐ会いに行きたい気持ちを抑えて、まずは俺自身の気持ちの整理をつけるために佐伯の店に向かった。
カランカラン。
「こんばんはー。え? えっえっ、恭介さん・・」
店に入ると、若いバーテンダーがやけに俺の来店に反応している。
「どうした、今夜は来たらまずかったか?」
「いや、その・・今、佐伯さんが・・」
バーテンダーが指差す先に佐伯がいて、誰かを見送っているようだった。
『じゃあ、良かったらまた来て』
え・・・・あれは翔子か?
どうしてここに・・。
「翔子さんならいつだって歓迎だよ。これ・・俺の連絡先だから、今度は連絡してから来て。美味いもの、たくさん用意しとくから」
「はい。ありがとうございます」
「送っていってあげたいけど、時間的に難しいから・・。店の前にタクシーを呼んであるから、それを使って。ちゃんと家の前まで乗っていって」
佐伯は手を振り、会釈して店を出る彼女の後ろ姿を見えなくなるまで見つめている。
なぜ・・だ?
どうして佐伯が翔子と・・。
急激に膨れ上がった気持ちが抑えきれずに、俺は佐伯のいる方向に歩いていき、思わず佐伯の腕をガッとつかんだ。
「なんだ、来てたのか」
驚きもせず、涼しげに俺の顔を見る佐伯に拍子抜けした。
しまった!という表情でもしたら、この気持ちをぶつけることもできたのに。
「説明してもらおうか」
俺が言いたかったセリフを、佐伯が先に口にした。
俺は理紗をタクシーに乗せ、そう伝えた。
「分かったわ。恭介、本当にいいのね?」
「ああ。何度も言わせるなよ」
「良かった・・。日本まで追いかけてきたかいがあったわ」
ドアが閉まり、宿泊先のホテルへ向かうタクシーを見送りながら俺はグシャっと前髪を崩す。
疲れた・・。
でも、良かったよな。
疲労を感じて目を閉じると、彼女の表情が次々と浮かんでくる。
きっと、訳が分からずにいろいろ考えているはずだ。
今すぐ会いに行きたい気持ちを抑えて、まずは俺自身の気持ちの整理をつけるために佐伯の店に向かった。
カランカラン。
「こんばんはー。え? えっえっ、恭介さん・・」
店に入ると、若いバーテンダーがやけに俺の来店に反応している。
「どうした、今夜は来たらまずかったか?」
「いや、その・・今、佐伯さんが・・」
バーテンダーが指差す先に佐伯がいて、誰かを見送っているようだった。
『じゃあ、良かったらまた来て』
え・・・・あれは翔子か?
どうしてここに・・。
「翔子さんならいつだって歓迎だよ。これ・・俺の連絡先だから、今度は連絡してから来て。美味いもの、たくさん用意しとくから」
「はい。ありがとうございます」
「送っていってあげたいけど、時間的に難しいから・・。店の前にタクシーを呼んであるから、それを使って。ちゃんと家の前まで乗っていって」
佐伯は手を振り、会釈して店を出る彼女の後ろ姿を見えなくなるまで見つめている。
なぜ・・だ?
どうして佐伯が翔子と・・。
急激に膨れ上がった気持ちが抑えきれずに、俺は佐伯のいる方向に歩いていき、思わず佐伯の腕をガッとつかんだ。
「なんだ、来てたのか」
驚きもせず、涼しげに俺の顔を見る佐伯に拍子抜けした。
しまった!という表情でもしたら、この気持ちをぶつけることもできたのに。
「説明してもらおうか」
俺が言いたかったセリフを、佐伯が先に口にした。