【完結】年の差十五の旦那様Ⅰ~義妹に婚約者を奪われ、冷酷だと言われる辺境伯の元に追いやられましたが、毎日幸せです!~【コミカライズ原作】
第4話 ギルバートとの対面
その男性は、濃い紫色の短髪をしていらっしゃった。その瞳は鋭く吊り上がっており、色は髪色と同じ濃い紫。どこか強張ったその表情は、緊張しているようにも見えてしまう。
「あ、旦那様! こちら、シェリル様です!」
私がその男性を茫然と見つめていると、クレアさんがそう言った。……旦那様ということは、このお方が「冷酷な辺境伯」、ギルバート・リスター様ということなのだろう。確かに、お顔は大層怖い。睨まれたらきっと大人でも怯んでしまうだろう。そんな迫力が、あった。
「……シェリル・アシュフィールド嬢、だな」
「はい、私がシェリル・アシュフィールド、でございます」
ギルバート様にそう問いかけられて、私は静かに頭を下げてそう答えた。そうすれば、ギルバート様はゆっくりとため息をつかれる。その後、「リスター辺境伯爵家の当主、ギルバートだ」と自己紹介をしてくださった。……しかし、強面だけれどオーラは冷酷というよりも、どこか苦労人っぽい……気が、する。
「年齢は十八。間違いないな?」
「はい」
続けてギルバート様は私に数個の質問をしてこられる。なので、私はそれに端的に「はい」と「いいえ」で答えていた。そして、質問が十個を超えたとき。……ギルバート様は、またため息をつかれた。やはり、私のことは歓迎していないようだ。そう思って、私もこっそりとため息をつく。
「あ、旦那様! こちら、シェリル様です!」
私がその男性を茫然と見つめていると、クレアさんがそう言った。……旦那様ということは、このお方が「冷酷な辺境伯」、ギルバート・リスター様ということなのだろう。確かに、お顔は大層怖い。睨まれたらきっと大人でも怯んでしまうだろう。そんな迫力が、あった。
「……シェリル・アシュフィールド嬢、だな」
「はい、私がシェリル・アシュフィールド、でございます」
ギルバート様にそう問いかけられて、私は静かに頭を下げてそう答えた。そうすれば、ギルバート様はゆっくりとため息をつかれる。その後、「リスター辺境伯爵家の当主、ギルバートだ」と自己紹介をしてくださった。……しかし、強面だけれどオーラは冷酷というよりも、どこか苦労人っぽい……気が、する。
「年齢は十八。間違いないな?」
「はい」
続けてギルバート様は私に数個の質問をしてこられる。なので、私はそれに端的に「はい」と「いいえ」で答えていた。そして、質問が十個を超えたとき。……ギルバート様は、またため息をつかれた。やはり、私のことは歓迎していないようだ。そう思って、私もこっそりとため息をつく。