【完結】年の差十五の旦那様Ⅰ~義妹に婚約者を奪われ、冷酷だと言われる辺境伯の元に追いやられましたが、毎日幸せです!~【コミカライズ原作】
「――ギルバート様、助けてっ!」
小さな声で、そうつぶやく。このままだと、私はすべてを壊してしまう。そうすれば、クレアや使用人たちもただでは済まない。そんなの、嫌なの。嫌なのにっ!
身体の奥が熱くて、燃えるようで。私は自分の中の限界が近づいていることに気が付いた。……このままだと、本当に――暴走、させてしまう。
「いや、いや!」
必死にこらえても、私の身体は制御が利かなくて。あぁ、ギルバート様、ごめんなさい。心の中でそう謝って、意識を失ってしまいそうになった時だった。
「シェリル様っ!」
誰かが、私の名を呼んで私の身体を支えてくれた。その声は、確かに聞き覚えがある声で。――誰? 違う。この声の主を、私は知っている。
「……サイラス、さん?」
何故、ここにいるの? そう問いかけたくても、もう口からは言葉が出てこない。そして……。
「イライジャ・マッケラン。……シェリル嬢を傷つけるなんて、許せるわけないだろう」
イライジャ様の手首を、ギルバート様が掴んでいらっしゃった。……どうして、お二人ともここにいらっしゃるの? その疑問は、口から出ることはなかった。
小さな声で、そうつぶやく。このままだと、私はすべてを壊してしまう。そうすれば、クレアや使用人たちもただでは済まない。そんなの、嫌なの。嫌なのにっ!
身体の奥が熱くて、燃えるようで。私は自分の中の限界が近づいていることに気が付いた。……このままだと、本当に――暴走、させてしまう。
「いや、いや!」
必死にこらえても、私の身体は制御が利かなくて。あぁ、ギルバート様、ごめんなさい。心の中でそう謝って、意識を失ってしまいそうになった時だった。
「シェリル様っ!」
誰かが、私の名を呼んで私の身体を支えてくれた。その声は、確かに聞き覚えがある声で。――誰? 違う。この声の主を、私は知っている。
「……サイラス、さん?」
何故、ここにいるの? そう問いかけたくても、もう口からは言葉が出てこない。そして……。
「イライジャ・マッケラン。……シェリル嬢を傷つけるなんて、許せるわけないだろう」
イライジャ様の手首を、ギルバート様が掴んでいらっしゃった。……どうして、お二人ともここにいらっしゃるの? その疑問は、口から出ることはなかった。